手縫い : 手縫いネクタイが出来る(工程)まで
ネクタイの縫製は単純そうに見えて実はとても奥が深いです。
縫製の良いネクタイ作りの決定打は
生地が良い(シルク100%)だけではないのです。
高級素材でも手間をかけた織も最終的には『縫製』がダメならば台無しです。
作りの良いネクタイを見分けるのには手縫いで手間がかかっている=拘っているという単純な理由だけではありません。
縫製には『部位によってテンションを変えて縫っています。これは手縫いにしかできない技』です。
工程
1)生地を織る
2)裁断
45度の角度(正バイヤス)で裁断することで剣先も直角になる。
全ての出発点です。
3)裏付け(品質表示つけ)
4)芯入れ
芯地はネクタイの中央に置く
直角確認をする
芯地にコットン・ウール等がある。ウールの方が高価です。
5)共ネーム(ループ・小剣通し)付け
ネクタイの収まりをよくする物。
ネクタイを着用した際に小剣を通し、ネクタイの収まりをよくする物。
ネームが小剣通しをかねている場合もある。
6)剣先確認
とても重要な作業です。
この紙で剣先が直角になっているかの確認し、アイロンで形を整える
7)手縫い(結び目・小剣・大検の部分は少し細かく縫う)
大剣・小剣・ノットの所は縫うピッチを細かくして強度を高めています。
たるみ糸の機能を考慮してきつく縫いすぎない様にしています。
8)仕上げ
たるみ糸を出す(作る)
手縫いのネクタイは沢山の工程を経て1本のネクタイが出来上がります